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ブラック企業に気をつけて!よく見られるブラックな特徴10選

「うちの会社ブラックかも…」

...と、いう話を電車の中で聞いたり、SNS上でよく見かけたりします。

ブラック企業は具体的にどのような特徴をもつ会社のことを言うのでしょうか?

実はブラック企業という言葉には、明確な定義がありません。曖昧になっているからこそ、ブラック企業で働いていたとしても仕方ないと諦めてしまう人が多いものです。

この記事を読めば法的に違反していることや、異常な体質の会社について知ることができます。毎年話題のブラック企業を選出している「ブラック企業大賞」や、ブラック企業によく見られる特徴をご紹介します。

「ブラック企業大賞」とは

毎年ブラックな企業の頂点を決める「ブラック企業大賞」というものがあります。

「ブラックさが話題になった企業や法人に送られる」なんとも不名誉な賞です。ブラック企業大賞では、次のような選考基準があります。

①労働法やその他の法令に抵触し、またはその可能性があるグレーゾーンな条件での労働を、意図的・恣意的に従業員に強いている企業

②パワーハラスメントなどの暴力的強制を常套手段として従業員に強いる体質を持つ企業や法人

「労働に関する法律に違反している、またはグレーゾーンな働き方をさせている」「パワハラなどの被害がある」ということがブラック企業の特徴と言えそうです。ブラック企業大賞では、ネット上でノミネートの理由についても掲載しています。実際の例が知りたい方はぜひご一読ください。

気になった方はこちらから(ブラック企業大賞) http://blackcorpaward.blogspot.com/

ブラック企業大賞は大きな話題になった企業が選ばれていますので、実際には知られていないだけでブラックな企業はたくさん存在するはずです。それではどのように見分けたらよいのか、よく見られる特徴を見ていきましょう。

ブラック企業によく見られる特徴10

ブラック企業にはよく見られる特徴があります。以下のどれかに当てはまっていればブラック企業と呼べるでしょう。

残業時間が過労死ラインを超えている

「過労死ライン」といって、1ヶ月の残業時間が80時間を超えると健康障害リスクが高まるとされています。仕事が終わらないからといってあまりにも残業時間が長いとからだに与える影響に加え、精神的なストレスが重なってきます。

また、労働基準法の面から見ると1ヶ月の残業時間は45時間以内にする必要があります。45時間を超えるようであればいわゆる「36協定」を従業員との間に締結しなくてはなりません。36協定を結んでいない状態で45時間以上の残業が常態化している場合は法律違反となります。

長時間労働、過重労働させられる

休憩がない、休日出勤しなくてはいけない、家で休む時間がほとんどないといった長時間労働・過重労働もよく見られる特徴の1つです。

長時間労働による過労死や、離職率が高いといった問題を抱えている会社もあります。

外食産業で頻繁に起こる問題でもあります。常に従業員を募集しているような会社、従業員数に対し、毎年大量の新入社員を採用している会社には注意しましょう。

残業代が支払われない

正社員だけでなく、アルバイトやパートも残業した場合は残業代が支払われなくてはいけません。タイムカードを早く押させた後も残業を続けているような例がしばしば見られます。中には何十年もの長い期間に渡って一部の残業代が未払いになっていたケースもあります。

「名ばかり管理職」で残業代が支払われない

労働基準法では管理職になると残業代を支払う必要がないとされています。

残業代を会社が支払いたくないために「名ばかりの管理職」にさせられることがあります。経営に関する権限がないにもかかわらず、管理職だからと残業代が支払われなくなるのです。そのようなことがあれば「労働基準監督署」に相談してみることをおすすめします。

厳しい精神論やノルマがある

よく見られる特徴として、非常に厳しい精神論やノルマがあります。

2015年に過労自殺で大きな話題になった大手広告代理店では、「殺されても離すな、目的完遂までは…」などの『鬼十則』という経営側の精神訓がありました。

仕事の成果のみを異常に強く求める精神論があり、従業員の健康は気にかけないのが当たり前となっている会社はブラックですので注意しましょう。

有給休暇が取れない

有給取得は労働者の権利です。

最近では「働き方改革」により取得の義務化が進んでいます。就職して半年が経過し、8割以上出勤し、働いているにも関わらず有給が取れないのは違法です。中には上司にゲームで勝ったら有給が取れるという悪質な事例もありました。

パワハラ、モラハラがある

上司から怒鳴られる、いじめられるなどパワハラ、モラハラが横行しているのもブラック企業の特徴です。日常的に「バカ、アホ」と言われたり、殴られるという被害を受けることもあります。精神的に辛くなり、うつ病などを発症してしまうことが多い問題です。
セクハラがある

“職務上の優越的地位”を利用したセクハラの被害に遭っていることも、ブラック企業の特徴と言えます。セクハラは加害者が認めず、うやむやにされてしまうことが多いですが、最近では「♯MeToo」で告発をすることも増えてきました。

低賃金、最低賃金を下回っている

最低賃金はパート・アルバイトで気にしがちですが、正社員でも1時間あたりの金額が最低賃金を上回っている必要があります。基本給を時間給にして、勤務している都道府県の最低賃金に満たない場合は違法です。一度確認してみましょう。

給料から不明瞭な天引きがある

社員の同意なく不明瞭な天引きが行われることがあります。

例えば業務上のミスで生じた損害は、レジの誤差が起こった時や運送業で事故を起こした時に給料から差し引かれることがあります。このような同意のない天引きは労働基準法で禁止されています。

まとめ

ブラック企業によく見られる特徴を紹介してきました。

ブラック企業には、勤務時間が長い、給与がきちんと支払われない、厳しい精神論や言葉・体への暴力がある、休みが取れないといった特徴があります。

残業時間は繁忙期により一時的に長くなることはありますが、それに加えてパワハラ、残業代が支払われないなど複数の特徴がみられることが多いです。

誤って入社してしまい早期に解決されそうにない場合は、社内で相談できる人に頼る、労働基準監督署や弁護士などの外部に相談する、その会社を辞めて転職するといったことも考えていきましょう。